2018年度基本方針

スローガン

基本理念

価値ある出会いが導く「軌繋」溢れる「誇りあるまち花巻の創造」

基本方針

  • 一、主体性と自立性を育む青少年育成事業
  • 一、助け合いの心を育む災害対策事業
  • 一、わんこそば全日本大会の企画運営
  • 一、イーハトーブフォーラム花火大会の運営
  • 一、繋がりを深める会員開発事業
  • 一、新たな出会いを創る会員拡大事業
  • 一、2010年代運動指針の検証
  • 一、効果的に情報を発信する広報事業

理事長所信

はじめに

第62代理事長 遠藤敦士 ~出会いの価値を高める~

 人や組織、そしてまちが変わる時、必ずきっかけとなる出会いがあります。出会いは人々に繋がりを与え、人との繋がりから多くの影響を受け成長した人の行動や言葉は、出会う人々の意識に刺激を与え成長へと導いていきます。人が成長するためには、価値観によって受ける影響の大きさに違いはあれ、多くの人と出会い、様々な経験を聞き、自らの成長を望み行動する影響力ある存在との関わりが必要なのです。成長の機会となる多くの出会いを価値のあることにするか、価値のないことにするかは、自身の意識で大きく変わります。人と競い合うことや、共感することで人の成長の幅はさらに広がっていきます自分自身のアンテナを広げ、無数にある成長の機会に興味や関心を持つことで「出会いを大切にしよう」という思いが芽生え、関わりを深めることで自身の成長へ影響を与える価値が出会いに生まれます。出会いが導き、自らの成長の糧とした人々が、さらに高みを目指し、新たな出会いを求め活動していくことで、個人が得た経験が周囲へと伝播し、多くの志高き人財が育まれます。意識変革した人々が出会いを求めることで価値が高まり、得られるものも大きくなるのです。  

出会いが繋げる「軌繋」溢れるまちの創造~

 人は人と出会い成長していきます。人が生きるということは、必ず生きた軌跡があり、多くの人との関わりを深め生きていく過程は、様々な繋がりを育み、人を成長へと導き、地域のより良い未来を創る力が「軌繋」となります。 子どもは生まれてすぐ親と出会い、親を手本として大人へと成長し、親は子どもを支えながら共に繋がりを深めて成長していきます。また、大人は周囲の人と出会い、刺激を受け成長していきます。親子のように繋がりが強いほど与える影響も大きく、自身の成長の過程に刻まれる軌跡は深くて尊いものになります。出会った人に良い影響をもたらし、周囲の人も幸せになってもらいたいという想いが、人や組織、そして地域の成長にも大切な活力となり、出会いが導いた人々の繋がりの強さが「軌繋」を創出していきます。 花巻青年会議所を設立した先輩方は、青年会議所運動と出会い「明るい豊かな社会の実現」という創始の想いを掲げ、花巻のより良い未来に向けて情熱を燃やし、60年間途絶えることなく運動を行ってきました。この長きに渡る運動は青年会議所という組織に価値を感じ、人や日々の出来事に真摯に向き合い、まちづくりやひとづくりに取り組む過程で、多くの出会いを大切にし、その価値を高め、想いを繋げてきた成果の現れです。時代の移り変わりにより、求められることも変わっていきます。地域や組織を牽引していく人財を目指し、青年会議所という同じ学び舎で活動する我々は、いま一度、地域に住む人々の声と真摯に向き合い、地域に必要とされる人財が集う組織でなくてはなりません。いつ訪れるかわからない貴重な出会いを見逃さず活動することで、その価値は高まり、我々の運動にも新たな価値が生まれます。人や組織、そして地域との繋がりに感謝し進む先に「軌繋」が育まれます。「軌繋」の創出となる価値ある出会いは、このまちの未来の大切な資源となります。繋がりを大切にする我々と市民が共に活動することで、「軌繋」が地域に溢れ、出会いに導かれ成長を遂げた人々が創る未来が「明るい豊かな社会の実現」へと近づいていきます。 「軌繋」とは、「繋がり」を大切にする人々が歩む道に刻まれる「軌跡」であり、個人だけでなく周囲の人と共に成長してきた証なのです。  

地域の未来を担う人材育成について
 花巻青年会議所は近年、青少年育成事業として、自主的に活動し周囲に良い影響を与えられる次世代のリーダーの育成を目指し運動を展開してきました。まちの将来を担う子ども達に「自分達のまちは自分達で創る」という意識を育むために、世代間交流を交えながら様々な事業を行い、社会性と自立性を育む場を提供してきました。本年度は、昨年までと同様に、地元大学生を中心とした「花巻てらこや」と地元中高生を中心とした「はなまきユナイテッドチルドレン(以下はなまきUC)」をバックアップし、協力しながら事業を行うことで、社会性と自立性を育成していきます。また、「花巻てらこや」と「はなまきUC」を設立する過程では、世代の枠を超えてたくさんの出会いを与えてくれました。「花巻てらこや」が設立して約3年、「はなまきUC」が設立して約10年が経ち、これまでの事業に関わった学生たちの多くが大人へと成長していますが、卒業後も関係を深めていくことが難しく、関わりが薄れていたところがあります。今年度は、二つの組織に所属する学生たちに、主体性と自立性を育む意識を芽生えさせるために、これまで二つの組織を支え、途絶えさせることなく紡いできた先輩たちとの繋がりをいま一度考え、共に活動する機会を創り、大人へと成長した先輩たちが、主体性と自立性を持つ必要性を伝えていくことで青少年育成事業から得る出会いの価値が高まるのです。 東日本大震災の発災からこれまで、花巻青年会議所は被災地の復興事業に積極的に取り組んできました。被災地の復興が進むにつれ、支援の形も年々変わってきております。昨年度は、被災地に求められる支援を継続しながらも、頻繁に発生する災害に対する備える力の育成も視野に入れ、復興支援事業の内容を検討してきました。震災直後に多くの人々が被災地の人を想い行ったこと、自分自身が被害に遭いながらも地域の人々のために行ったこと、すべては助け合いの心が起こした行動です。この行動が与えた影響は強く、被災直後の人々の生活や現在までの復興の大きな力となってきました。本年度は、災害に対する意識の啓発に加え、困っている人がいたら助けるという当たり前のこと念頭に置き、災害に限らず予期せぬ事態が起きた時に、自分を守り、周囲の人を助けることのできる人であるために、備える意識と助け合う心を育んでいきます。 青少年育成と災害対策事業を通じ、自分で考え行動できる主体性と自立性、そして、助け合い支え合う心を身に付けていきます。未来を担う子ども達や学生が、我々と共に、行動力と豊かな心を育み成長していける事業を展開していきます。  

地域の魅力創造について
 花巻青年会議所は、地域の魅力を発信できる事業や取り組みに対し、行政や各種団体と率先して連携してきました。交流人口の増加などまちが求める課題に対し、花巻独自の魅力ある観光資源を市民と共に見出し、我々が率先して行動することで地域の活性化を図る必要があります。 今年度、60回大会を迎える「わんこそば全日本大会」は、おもてなしの心から生まれた、花巻が誇りを持って継承してきた文化のひとつであります。花巻青年会議所が企画運営を行うようになり6年目を迎え、花巻市民のみならず、全国各地より多くの参加者が訪れ賑わうこの大会は、花巻の魅力を発信する貴重な機会となっております。また、花巻の活力となる「志民」※1の育成を目指す我々は、これまでに関係団体や市民ボランティアの方々との連携を密に取り、地域のために自らが率先して行動する「自立」した「志民」と共に成長しながら大会を継続してきました。60回大会という大きな節目を迎える今年度は、これまでに携わってきた関係団体や市民ボランティアの方々との連携に加え、準備段階から大会当日までに一人でも多くの人や団体と共に活動し、「わんこそば全日本大会」は自分たちが創り、地域が誇りを持って開催する大会となることを目指します。多くの人々が大会に参画し企画・運営に携わることで、自ら考え行動する人財の育成へ寄与すると共に、同じ志を持った人々の出会いから生まれる新たな価値は、大会の将来的な発展の礎となっていくのです。 「宮沢賢治の精神を次世代の子どもたちに伝える」という大会創始の目的を掲げ開催してきた、「イーハトーブフォーラム花火大会」は、多くの来場者で賑わう、花巻の夏に欠かすことのできない風物詩のひとつになりつつあります。花巻青年会議所は、これまで運営してきた経験を活かし、来場者の安全を第一に考え、安心して楽しめる大会運営を心掛けてきました。また、光と音で演出される花巻の特徴あるこの大会に、多くの方が参加できるよう、観覧エリアの検討や警備体制の強化など事業を進化させてきました。市民が楽しみにしているこの大会をこれまでの経験を基盤に、市民のみならず多くの方が安全で安心して参加できる大会を目指し、情報発信や会場設営に工夫を重ね大会の活性化を図ります。 花巻独自の魅力を県内外に発信することができる可能性を秘めた、二つの事業をまずはこのまちに暮らす人々が魅力を再確認し、これまでより多くの志民が運営に関わり開催することで、大会そのものに新たな展開が生まれ、市民が誇れる地域の魅力が創造されていくのです。  

会員開発・拡大について
 青年会議所運動に於いて、会員の成長や拡大は、組織の活性化に欠かせないものです。同じ志を持つ仲間から得られる、学びや気づきは、個人の成長にとって大切な活力となり、新たな仲間との出会いは組織力の向上に大きな影響を与えると考えます。 花巻青年会議所は現在80名を超える会員が在籍し、組織の力は会員の増加により強化されてきました。しかし、組織が大きくなるにつれて、会員同士の繋がりは希薄になりつつあります。周囲に良い影響を与えることのできる人財を目指す会員が、所属する組織の仲間との繋がりを大切にできなければ、組織の中で得られる個人の成長に大きな成果は見込めません。まずは、会員同士の交流を深め切磋琢磨し、刺激を与え合うことがJAYCEE※2としての成長へと寄与し、組織の活性化の源となるのです。さらに、周囲の人々との交流で生まれる活力を地域に向けて波及させる気概を持ち、自らが率先して行動することで、地域の人々との繋がりを深め、まちの将来に必要とされる人財へ成長していきます。 近年、県内の青年会議所だけでなく、全国的に会員減少が進んでおり、拡大運動に対する意識は年々高まっております。花巻青年会議所はこれまで、ブロック大会や東北青年フォーラムの主管、そして昨年度の創立60周年と大きな事業を経験する中、組織力の向上を目指し、拡大運動に精力的に取り組み、新たな会員の増加に成功してきました。その一方で、この数年で多くの卒業生を送り出し、拡大運動の必要性を実感し活動してきた経験豊かな会員が減少している現状もあります。会員数の減少は組織力の低下に直結するという意識を強く持ち、拡大運動がもたらす運動の発信力をさらに高めていきます。拡大運動を積極的に行うことで出会いの機会が数多く生まれます。多くの会員がこの機会に興味と関心を持って接することで、青年会議所運動に対する我々の想いを周囲へと伝えていきます。多くの会員の獲得と同様に、花巻青年会議所が永続的に運動していけるよう、会議所運動の理解を深め、将来的に入会を考える人材との出会いや交流を大切にしていきます。青年青年会議所運動の趣旨や意義をしっかりと伝え、未来の会員拡大にも繋がる運動をすることで新たな仲間の獲得を目指します。 会員が人との交流から、個人の成長へ新たな学びや気づきを見出し、これまで与えられた出会いの価値を高め、人との繋がりを深めていきます。そして、出会いの価値を認識した会員が、多くの出会いの機会を求め活動し、個人の成長と組織の活性化を目指した運動を展開していきます。  

2010年代運動指針の検証について
 花巻青年会議所2010年代運動指針は、「花巻が抱える課題と花巻のあるべき姿」を考え、組織の進むべき道を示した中核となるものです。今後もまちの未来を想い、地域に必要とされる組織であるために、今後も活動していく我々が、2010年代運動指針を改めて理解し、2010年からこれまでの運動が時代の変化に伴い、地域の移り変わりに即したものであり続けているか検証していく必要があります。 2010年度に策定された、花巻青年会議所2010年代運動指針は、当時の地域を見つめ、移り変わりがある時代に即した運動を展開していくために、組織の道しるべとなってきました。今後も地域にとって必要な運動をしていくために、策定からこれまでの運動を2010年代のテーマである「絆」と「結い」そして「自立」という基本目標と照らし合わせ検証を行います。確かな検証を行うために、当時の会員が地域課題に対し、どんな未来を想い描いたのかを知る必要があります。過去と現在を知ることで見える未来があります。2010年代運動指針を道しるべに続けてきた我々の運動が、地域に与えた影響を振り返り、見つめ直すことで、これまで紡いできた「誇りあるまち花巻の創造」への運動がこれからの時代に必要とされ続けるために、時代の変化も踏まえた検証をしていきます。 2010年代運動指針を基盤に、花巻青年会議所が目指す「明るい豊かなまちイーハトーブ花巻」という理想郷の実現に向けて先輩方が遺した軌跡を検証し、より良い未来を見据えて歩んでいきます。  

会計と法務について
 社会的信用が高い公益社団法人格を維持していくために、過去2年間に引き続き財政審査会議を設け、会計面、法令面の管理を徹底し、コンプライアンス会議を行うことで組織運営の安定を図ります。また、公益法人格を継続していくにあたり、組織の基盤ともいえる公益法人会計に対する知識を会員が深めていく必要があります。会計・法令に関し啓発する機会を創り、知識を備えた会員の育成を目指し、組織の基盤を整えていきます。   

総務・広報渉外について
 総務は、賀詞交歓会、総会、卒業式と花巻青年会議所にとって節目となる事業の企画・設営をこれまでの厳格さを受け継ぐと共に、参加した方々に、想いがより強く伝わるよう発展させていきます。また、組織の運営が円滑に行われるよう各委員会との連携を図り、組織の基盤として決められた職務の遂行に務めていきます。会員が増え、組織が拡大している花巻青年会議所の重要な役割を担っているという意識を強く持ち、組織内の連携強化を目指し事業をサポートしていきます。 広報は、対外広報誌の発刊、ホームページやFacebookの更新など青年会議所運動の発信を行う我々と地域を繋ぐ組織の窓口となる役割を担います。情報の発信は、地域の方が我々の運動に共感し参加して貰うためには必要不可欠なものです。ITの発展により様々な広報ツールが誕生する中、地域に効率的に情報を発信するために、効果的な広報手段の検討と模索をしていきます。また、多くの手段で情報を発信できるという一方で、対象者や広報媒体をしっかりと見極め、戦略的な広報活動を行うために、組織として広報活動へ対する知識を高め、地域に対して我々の運動がより浸透していけるよう効果的な広報活動を展開していきます。 渉外は、岩手ブロック協議会、東北地区協議会、日本青年会議所、JCIが行う各種大会の参加促進を担ってきました。各種大会で発信される情報は、LOM※3の事業構築を考える過程で、新たな気づきを与えてくれます。また、出向者が地域を超えた交流で得た、学びや気づきにより成長した姿を見ることのできる貴重な場でもあります。自らの成長へ刺激を与え、多くの出会いが生まれ、新たな人脈を構築するきっかけとなる貴重な機会に、一人でも多くの会員が参加できる環境を整えていきます。  

結びに
 私の曽祖父は、福島から北海道へ新天地を求め、旅をしている途中に花巻という地名に惹かれこの地に留まり、現在の家業である花屋を始めました。地名との出会いという小さなきっかけから、いまもこの地で生活できているのは、縁も所縁もない私の曽祖父を手助けし、支えてくれた花巻の人々と出会い、自身が受けた恩を返すために、必死に働き、人との関わりを大切にすることで、地域の人々により認めてもらえるよう繋がりを深めてきたからです。 人は一人では生きていけないものです。誰かに助けられ、支えられて成長を繰り返し、自分が周囲の人から受けた学びや気づきを他者へと伝えていく、この繰り返しが地域に求められる人財を創り、地域の明るい未来の礎となるのです。私たちのいまは、家族や仲間、地域の人々などこれまでに出会った多くの人と深めてきた繋がりの証のひとつです。今後のまちを支えていかなくてはならない青年世代として、その感謝を忘れることなく、地域の人々の声を自らの意識変革の源とし、心豊かな人財へと成長していきます。 花巻が誇る偉人である宮沢賢治が遺した「雨ニモマケズ」は、謙虚で自己犠牲の精神を持った人に憧れた、自身の理想像を描いたものだと言われています。花巻青年会議所運動は自分のことだけを考えるのではなく、人や地域を想い、「誇りあるまち花巻の創造」を目指しこれまでの歴史を紡いできました。これまでの運動や想いは、宮沢賢治の考えに相通ずるものであり、周囲に必要とされる人財や組織を目指す私たちが決して忘れてはならない想いです。数多く訪れる出会いから得られる新たな学びや気づきを、人や組織が成長する力に変えていきます。出会いがもたらす成長という機会を一人ひとりが大切にし、出会いに価値を生み出した人財が地域に増えていくことで、その価値をさらに高めていきます。 互いが想い合い、助け合う人々が暮らすまちに、出会いという成長の機会を求め、繋がりを深めることで「軌繋」という資源が創出されます。「軌繋」を育み、出会いに導かれ成長を遂げた人々が「明るい豊かな社会の実現」の礎を創ると信じ歩んでいきます。  

※1   志民 : 社会のために自ら何が出来るかを考え、行動できる市民
※2 JAYCEE : 青年会議所に所属する個人
※3 LOM(ロム):Local organization memberの頭文字をとったもので、各国の青年会議所に所属する各地青年会議所のこと