理事長所信2026

理事長所信2026


スローガン

 


基本理念

夢溢れる持続可能な「誇りあるまち花巻の創造」


基本方針


一、地域全体で子どもを支える社会の創造

一、自主性を育む青少年育成

一、世界への眼をひらくことで広がる地域の魅力

一、観光振興による地域の活性化

一、シビックプライドが紡ぐ地域の未来の創出

一、会員一人ひとりの志の明確化による組織の発展

 

2026年度 理事長所信

 

〜 はじめに 〜

 

「行動すれば未来が変わる。」私は青年会議所の活動を通して、この言葉を日々体感しています。小さな一歩が、周りの人を巻き込み、地域を動かし、未来をより良く変えていきます。

青年会議所には、自らの意志で立ち上がり、社会により良い変化をもたらそうとする青年たちが集っています。そしてこの場には、挑戦を支え合い、失敗から学び、仲間とともに未来を創れる土壌があります。私はこの組織のなかで、自分自身の人生観が磨かれ、地域に対する責任感が芽生え、何よりも行動の源となる「志」を育てていただきました。

今、私たちの地域は人口流出、経済の停滞、子育てや教育への不安といった様々な課題を抱えています。これらの課題を嘆き、解決を誰かに委ねていても、未来は変わりません。変えることができるのは、そこに住み暮らす、私たち自身の行動です。私は職業柄、日々多くの子どもたちと出会うなかで、同じ時代に、同じ地域で育っているにもかかわらず、彼らの置かれた環境や心の状態はまったく異なり、夢に向かってまっすぐ進む子どもたちがいる一方で、生きる目的を見出せない子どももいることを目の当たりにしてきました。私はどのような背景を持つ子どもでも、夢を描き、自分らしく生きてほしいと思っています。

次世代の担い手である子どもたちが夢を描き、自分らしく歩める社会は、地域の未来を支える揺るぎない基盤となります。そして私たちが未来のために、今、どのように行動するのかが、10年後、20年後の花巻の姿を形づくるのです。持続可能な地域であり続けるためには、私たち一人ひとりが地域課題の解決に向けて主体的に取り組むことが不可欠です。未来を変える力は、私たち自身のなかにあります。その第一歩は、「行動を起こすこと」です。

花巻の未来のために、共に一歩を踏み出しましょう。

 

~ 地域全体で子どもを支える社会 ~

 

私は、子どもたちを安心して育てられる社会を実現することが、まちづくりの原点であると考えます。なぜならば、子どもたちは未来そのものであり、彼らが夢や希望を持って、健全に成長できる社会は、地域の未来を形づくる重要な要素となるからです。

しかしながら、現代において、子育てを取り巻く課題は複雑化しています。核家族化の進行により、かつて当たり前だった祖父母や近隣との助け合いが希薄化し、育児の負担が保護者に集中する傾向が見られます。加えて、地域における相互扶助や見守りといった機能も低下しており、子育てを家庭のみが負担する構造が生まれています。このような環境は、保護者の孤立感や負担感を助長し、健全な子育て環境の形成を困難にしています。

このような現状を打開するには、企業や行政、教育機関などのあらゆる立場の人々が連携し、地域ぐるみで子育てを支える「共助」の仕組みを構築することが不可欠です。世代や立場を超え、地域の持つつながりの力を最大限に活かし、子育て世代が孤立せず、地域のなかで安心して子育てができる環境づくりを進める必要があります。

子育てがしやすい地域は、若い世代を呼び込み、地域の活力を維持するうえでも大きな魅力となります。

私たちは、次世代の担い手である子どもたちが安心して成長し、若者や子育て世代が「花巻で子育てをしたい」と心から思えるような花巻を、地域全体で力を合わせ創造してまいります。

 

~ 未来を切り拓く青少年育成 ~

 

私は、未来の主役である子ども達が力強く、輝くために、「自ら考え、選択し、行動できる力」を育むことが、今の時代において最も重要だと考えます。なぜなら、現代社会は、これまでの常識だけでは通用しないほど変化が激しく、不確実性に満ちており、与えられた答えに従うだけでは、自らの未来を切り拓くことはできないからです。自ら深く考え、責任を持って決断し、行動する力こそが、これからの時代を生き抜くために不可欠なのです。

この「自ら考え、選択し、行動する力」を備えた子どもたちは、自らの意思で未来を切り拓く逞しさを身につけていきます。しかし現実には、多くの子どもたちが正解を間違えることへの不安や周囲の同調圧力にとらわれ、自らの意志で選択し行動する経験を持てずにいます。失敗を恐れ、自分の考えを言葉にすることをためらい、挑戦する前にあきらめてしまう。このような姿も少なくありません。

こうした背景には、私たち大人側の姿勢にも課題があると考えます。子どもの声を聴かず、先回りして正解を与えてしまうこと、失敗を許容する風土が不足していること、大人自身が挑戦する姿を見せられておらず、現状維持にとどまっていること。これらが子どもたちの「自ら考え、選択し、行動する力」を育む機会を奪っているのです。

一人ひとりの子どもが自らの可能性を信じ、夢を描き、挑戦し、そして私たち大人も子どもの挑戦を見守り、支える覚悟と姿勢を身につけ、未来を創る人財の育成に貢献していきましょう。

 

~ 国際的視野が広げる地域の可能性 ~

 

私は、変化の激しい現代社会において、地域の可能性を最大限に広げるためには、国際的な視野を持つことが不可欠だと考えます。なぜならば、国際的な視野を持つことは、多様な価値観や文化を理解し、受け入れる素地を育むと同時に、地域と世界を結ぶ発想を生み出す基盤となるからです。さらに、自らの地域を外からの視点で見つめ直すことは、その価値を再認識し、誇りと可能性を再発見することにもつながります。

しかしながら、花巻市において、日常生活のなかで外国人と接する機会は限られており、国際的な視野が地域全体に充分に浸透しているとは言い難いのが現状です。また、国際交流や異文化理解に取り組む団体や学校、行政の活動は存在するものの、それらは点在しており、地域全体としての連携や継続的な展開には課題が残されています。

このような状況だからこそ、ステークホルダーと連携し、地域が世界とのつながりを意識しながら、多様な価値観や文化を受け入れていくことが重要です。こうした取り組みは、地域の新たな可能性を切り拓くとともに、視野を広げ、異なる立場や背景を尊重する社会の基盤を育てます。また、地域の若者や住民にとっては、多様な人々との関わりが、柔軟な思考力や異文化理解力を育む貴重な機会となります。これにより、将来、国内外を問わず多様な環境で活躍できる力を養うとともに、自らの地域を新たな視点で見つめ直す契機にもなります。

私たちは、積極的に国際的な視野を持ち、自身の視野を広げ、地域の新たな可能性を広げることで、世界にひらかれた魅力的な地域を創ります。

 

~ 観光を起点とした地域価値の向上 ~

 

私は、花巻市が持つ豊かな地域資源、すなわち雄大な自然、受け継がれる歴史と文化、そして人々を魅了する食文化こそが、花巻の価値を高め、人々を惹きつけ続ける力の源であると確信しています。

近年、若年層の都市部への流出や少子化の進行により、地域内の消費や生産活動は縮小し、地域経済は停滞傾向にあります。こうした状況のなかで、観光振興への取り組みは、地域外から人を呼び込み、訪れた人が地域内で消費を生み出し、地域外から外貨を獲得することができます。そのためには、地域に存在する多様な資源の価値を最大限に引き出し、ステークホルダーが連携し、一丸となって取り組む体制を構築することが不可欠です。

地域資源を活用し、魅力として発信・提供していくことは、地域の価値を高め、地域の個性や魅力を示すうえで極めて重要です。このような取り組みを積み重ねていくことが、地域の発展へとつながっていきます。

そして何より大切なのは、自らの地域に誇りを持ち、観光やまちづくりに主体的に関わる市民の存在です。市民が “花巻らしさ”を再認識し、その魅力を自らの言葉で伝えていくことが、訪れる人々の共感を呼び起こし、地域の価値をさらに高める力となるのです。

私たちは、地域の誇る自然・歴史と文化・食を最大限に活用し、“訪れたくなるまち”を目指して、花巻の未来像を描きながら、持続可能な観光都市として発展させ、観光を軸とした地域価値の向上を推進してまいります。

 

~ シビックプライドが紡ぐ世代を超えた地域の未来 ~

 

私は、これまで培ってきた歴史や文化を未来へとつなぎ、地域の活力を維持していくためには、市民が地域の一員としての意識を持ち、主体的に関わることが不可欠であると考えます。

現在、花巻市では10代後半の若者が進学や就職を機に地元を離れ、その多くが戻ってこない状況が続いています。この傾向は、将来的な地域の人材不足を招くだけでなく、地域活動やまちづくりの担い手の減少にも直結しています。この課題に対する解決の鍵が、「シビックプライド」の醸成です。シビックプライドとは、自らのまちに誇りと愛着を持ち、その発展に貢献したいという意識のことです。

地域への関与を通じてこの意識を特にも育むことができる若者世代は、将来の地域を担う中核として、シビックプライドの形成に最も適した世代だと言えます。

だからこそ今、若者が花巻に誇りを持ち、自らの意志で地域に関わり行動していくことが重要です。若者がまちと主体的につながり、新しい視点や価値を地域に持ち込むことで、地域はより良い変化を得ることができます。そのような若者の姿は、他の世代にも好影響を与え、市民全体の地域への関心を高めるきっかけともなります。

若者が地域の未来を語り、行動し、その挑戦を周囲の世代が認め、支えるという好循環が生まれれば、花巻というまちは世代を超えて希望を共有し合える、持続可能で魅力ある地域へと発展していくことでしょう。

私たちは、若者世代のシビックプライドの醸成を通じて、若者達の姿勢が他の世代にも波及することで、世代を超えて市民が花巻に誇りを持ち、地域の未来に関わり続ける社会を創造してまいります。

 

~ 会員としての「志」の明確化 ~

 

私は、会員一人ひとりが地域の未来を切り拓く力となる「志」を持つことが必要だと考えます。なぜならば、私たち青年会議所は、地域により良い変化をもたらすための「変革の起点」であるべき存在だからです。

「志」とは、個人の利益を超え、より良い地域や社会の未来に対して真摯に向き合い、行動しようとする強い意志です。この「志」は、仲間との対話や多様な経験を通じて、自分自身の「なぜやるのか」という内面の問いに向き合うなかで磨かれていきます。「志」を明確にすることにより、私たちの活動には揺るぎない目的と深い意義が生まれます。

「志」を持つということは、青年会議所の活動や運動の成果を追うのではなく、仲間との深い対話を生み出し、地域への貢献を本質的なものへと昇華させる力となります。激動する現代において、地域を動かす力は、「志」ある青年の一歩です。会員一人ひとりの「志」こそが仲間を鼓舞し、地域に希望を灯すことができるのです。そして「志」を持った人の行動は周囲を巻き込み、組織の発展にとっても大きな推進力となります。

会員一人ひとりが「志」を持つことで、青年会議所という組織の成長と変革を力強く後押しし、地域からより一層必要とされる組織へと発展していきます。

 

〜 おわりに 〜

 

2023年、「花巻を想う人がつながり夢を描けるまち」を掲げ、花巻青年会議所は多くのステークホルダーとともに「まちの中期ビジョン」を策定しました。このビジョンは、私たちが目指す持続可能な地域を創るための道標であり、地域の未来像を共有する大切な指針です。私たち花巻青年会議所の会員一人ひとりが、この中期ビジョンの実現に向けて志を持ち、責任と覚悟を持って取り組んでいかなければなりません。

そして未来を変えるのは、他でもない「私たち自身の行動」です。どれだけ理想を語り、ビジョンを掲げても、実際に行動しなければ、現実は何一つ変わりません。最初は小さな一歩かもしれません。しかし、その一歩が人の心を動かし、仲間へと連鎖し、やがて地域を動かす大きな力となるのです。

花巻青年会議所が、地域に希望を灯す「変革の起点」であり続けるためには、学びを重ね、失敗を恐れず挑戦し続ける姿勢、そして共に歩む仲間の存在が欠かせません。今、時代の転換点に立つ私たちに求められているのは、地域の未来をより良いものに変えていくという意志と、その志を共有する新たな仲間の力です。

「このまちに生まれてよかった。」

「このまちで暮らしたい。」

「いつか、またこのまちに帰ってきたい。」

そんな想いが、自然と湧き上がる地域を創りたい。

それは、ただ便利なまちや、にぎやかなまちを目指すということではありません。誰もが自分らしくいられて、困ったときには助け合い、挑戦を応援し合える、人と人との温もりが息づくまち。

このまちに生まれたことを誇りに思い、

このまちで暮らすことに希望を抱き、

このまちに帰ることが幸せだと感じられる――

そんな花巻にするために、志ある行動で、未来を変えていきましょう。

 

一般社団法人 花巻青年会議所
第70代理事長 小國 奎馬

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